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インコの病気

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インコの病気

セキセイインコとか、鳥の病気は、飼育管理が不適切なことが原因のことがよくあります。ですので、病気を予防する上でも重要なので、できる限りストレスのない状態にしてあげましょう。

ケージの広さは、1羽当たり60×30×30cmの容積が必要と言われています。複数飼育の場合はそれに見合う大きさのケージを使用します。糞が健康のバロメータになりますから、形状、大きさ、色、数(1日30粒程度が正常)を確認しておきましょう。止まり木や玩具などを設置してあげます。巣は、寝床ではなく、巣引き(繁殖)を行うときのみ設置します。

環境温度は20~25℃が快適な生活を過ごすに適当ですが、幼鳥や病気の場合には29℃±2℃に保ってあげましょう。35℃を超えると暑すぎます。湿度は、40~60%が適切です。

カゴの設置場所は、内壁のそば、直物の下、壁で囲まれた場所など、安心感を与える場所を選びます。窓の近くは温度変化が大きいので不適切です。鳥類は煙などに敏感に反応します。台所などでサンマを焼いた煙などでも命の危険がありますので気を付けてください。

直射日光に長時間、特に夏場などは危険ですが、日光浴はさせてあげても構いません。飼い主さんの目の届く範囲で行いましょう。カラスや猫に襲われることがありますから、マンションのベランダでも安全とは言えません。病気の場合には、日光浴が逆効果になることが多いので、気をつけて下さい。日照時間が8時間を超えると発情するので注意が必要です。また、夜中まで起こしておかないようにもしましょう。

適度な運動も必要なので、1日中、カゴに閉じ込めておかず、1日に10~60分程度、カゴから出してあげましょう。長時間飛ばさせず、鳥にとっては危険な場所も多いので、飼い主さんのしっかりとした監視の下にカゴから出してあげて下さい。

食餌は、殻付混合飼料や鳥用のペレットを与えます。殻むきの混合餌は、ビタミンやミネラルが極端に不足しているので、常食としては与えないようにしてください。殻つきの種子・混合餌は、朝夕に20~30分程度で食べきれる量を与えるのが理想的です。複数飼育では複数の餌入れを置いてた方がいいでしょう。

種子以外の餌として、カットルボーン(イカの甲羅)、ボレー粉(カキ殻)、緑黄色野菜なども与える方がいいのですが、種子が置いてるとそれらの餌を食べないので、朝夕の給餌時間以外は餌の容器を取り除いた方がいいでしょう。

 管理上の注意

怪我をした場合に、軟膏(特に、油性)をベタベタ塗らないようにしてください。羽毛が張り付いてしまって、保温ができなくなります。気になって、鳥が嘴で突いたりしますので、出血をしたり、毛引症の原因になることもあります。

セキセイインコは基本的には水浴びをしませんが、自発的に行う場合、水浴び用の水に温水を用いないようにしてください。羽毛についている油脂が溶けてしまって、水が体に浸み込み過ぎてしまい、体温の低下を招きます。水浴びは基本的にしませんので、人が無理矢理水浴びさせることもしてはいけません。

よく飛んで逃げないように、羽を切っている場合がありますが、羽を切ると、鳥本人は飛べるつもりで飛んでしまいますが、途中で落下して怪我をしてしまう可能性があります。どうしても切りたい場合は、内側の次列風切羽を切るなどして、平衡を保って飛べる程度に留めます。

確かに言葉を覚えるインコはいますが、無理矢理に覚えさせるのは止めておきましょう。話しかけているものを自然に覚えるのは、鳥にとってストレスにはなりませんが、無理に覚えさせるとストレスになって病気になります。