役に立つ動物の病気の情報 | 獣医・獣医学・獣医内科学など

ウサギの病気

Top / ウサギの病気

ウサギの病気

ウサギは、温度に対する適応力が低くて、急激な温度変化に弱いので、環境温度を18~23℃に保ってあげることが必要です。低温下では、体熱を維持するために大量のカロリーが必要になるので痩せて、抵抗力・免疫力が低下します。低体温症になることもあります。高温下では熱中症を引き起こすことがあります。湿度が高いと、皮膚病になることも多々ありますので、低めの湿度を保つことが理想的です。

一般的には、ケージ内で飼育して、1日に1~2回、部屋に話して運動をさせるといいでしょう。但し、電気コードを齧ったり、有害物質を食べたりしないように気を付けてください。高いところから落ちたりしないようにも注意が必要です。何かに驚いてパニックを起こした拍子に、肢や脊椎を骨折することがあります。ウサギの骨密度は1桁台で、すぐに骨折しますので、本当に注意が必要です。

ウサギの主食は、干し草にしなければなりません。普通は、チモシーを与えてあげればいいです。無制限に与えて構いません。固形フードは、あくまで栄養のバランスを取るための補助的な食べ物です。体重の1.5%程度を、1日2~3回に分けて与えてあげれば十分です。固形フードは、低カロリー、高繊維、低カルシウムのものを選びましょう。柔らかいフードがいいです。硬すぎると、臼歯に負担を掛けて、臼歯の過長症、歯根膿瘍が起きやすくなります。

ウサギは、ニンジンを齧ってるイメージがありますけど、野菜や果物は必ずしも必要ありません。野菜を与えすぎると、干し草を食べる量が減って、軟便になることがあります。穀類、イモ類やそれらが原料になっているおやつ類、ナッツ類は避けましょう。盲腸に負担を掛けて、臭い軟便の原因になります。

ウサギは草食動物ですから、食習慣を小さい時から正しく習慣づけることが重要です。大人になると変更させるのは、不可能であると考えておきましょう。生後3か月になったら、フードの量を体重の2.5%以下に減らして、干し草を食べるように躾けます。干し草を食べないウサギは、胃の毛球症になることが多くて、腸管のうっ滞による臭い軟便がみられて、そのために腸内細菌の異常が起こって腸毒素血症に進行する恐れがあります。

干し草を食べる量が少ないウサギでは、臼歯の過長症が多発します。干し草を食べずにフードを無制限に与えられたウサギや、穀類・イモ類・ナッツ類を与えらてるウサギは、肥満傾向が強く、病気になりやすい体質になります。

ケージを齧ったり、食器を放り投げる、人を咬む、マウンティング動作をするウサギは、正しく躾けてあげた方がいいでしょう。犬と同じで、過剰な反応をすると、ウサギのそれらの行動に人間が反応していると思い込んでしまいますので、悪癖がつきます。無視しましょう。

ブラッシングは、体を清潔に保つこと、毛球症を防ぐことに必要です。換毛期のウサギや長毛のウサギには、より重要です。爪が伸び過ぎると、引っ掛かって折れたり剥がれたりすることがあるので、少なくとも2か月に1回ぐらいは、爪を切ってあげましょう。