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臨床フローチャート/フィラリア症(犬糸状虫症)

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フィラリア症(犬糸状虫症)

フィラリアは蚊が媒介する寄生虫で、そのフィラリア原虫(犬糸状虫)が肺動脈、右心、大静脈に寄生して起こる症状をフィラリア症(犬糸状虫症)といいます。って知ってるか、みんな。
フィラリア症(犬糸状虫症)の詳しい説明は、循環器系の疾患のページに記載しています。

フィラリアの場合、臨床のアルゴリズムを云々言うよりも、予防(駆虫)をしっかりしておけば感染しませんので、決まった期間、月に1度のフィラリア薬の服用を継続しましょう。1年に1度の注射薬もありますから、ご相談下さい。 →予防医療のススメ

仮に感染していた場合の治療方針ですが、今は、積極治療をあまりしません。昔は、フィラリア予防がいい加減で、フィラリアの合併症で生きるか死ぬかという状況にあったので、外科的な手術をしたり、フィラリアを駆虫したりしてました。手術や駆虫薬のリスクの方が低かったということです。駆虫薬も体に負担が大きいので、イベルメクチンなどを投与するときは要注意です。
イベルメクチンは、コリー種には禁忌ですから、それもついでに覚えておきましょう。イベルメクチンの毒性については、中毒の項目に記載してます。

治療方針ですが、現在、フィラリアに感染していることがわかれば、それ以上の感染を防ぐための予防薬の服用を行いつつ、フィラリアの成虫が死ぬまで待つ、という方法が一般的です。
以下に、その概要をフローチャートにまとめておきます。


フィラリア