感覚器系の疾患
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眼の疾患
視覚・瞳孔の異常
失明や瞳孔の異常は、神経学的な異常を主訴に来院した際に、検査でみるかることもあります。動物が、両眼の完全失明を前に飼い主が気づいて来院されることは少なくて、完全に失明した時点で、「突発的に失明した」との主訴で来院されることがほとんどです。
主訴が失明のときは、本当に失明しているか、眼球検査や神経眼科学的検査を行うことが重要です。
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眼瞼・第三眼瞼の疾患
- 眼瞼炎
- 眼瞼内反症・外反症
- 睫毛乱生、睫毛重生、異所性睫毛
- 第三眼瞼突出症〈チェリー・アイ〉
結膜・角膜の疾患
- 乾性角結膜炎
- 結膜炎
- 角膜炎
- 角膜潰瘍
- デスメ瘤
- 角膜ジストロフィー
ぶどう膜の疾患
- ぶどう膜炎
- Vogt-小柳-原田様疾患
水晶体の疾患
- 白内障
- 水晶体脱臼
緑内障
眼圧が上昇して、視神経と網膜に障害が発生して、結果として、一時的もしくは永久的な視覚障害の生じる疾患が緑内障です。犬ではよく起こりますが、猫ではまれです。眼球内部の前方(前眼房)は、眼房水という透明の液で満たされています。眼房水は、毛様体突起で作られて、そこから前眼房に流れていって蓄えられて、隅角から排泄されます。正常な眼は、房水の作られる量と眼球内部から流出する量のバランスが保たれています。結果として、眼圧は、犬で15~25mmHg、猫で17~27mmHgに保たれます。緑内障では、房水の流出が何らかの原因で減少して、眼球内に過剰な房水が貯留するため、眼圧が上昇します。
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眼の腫瘍
眼窩、眼瞼、結膜、第三眼瞼、眼球壁、眼内に腫瘍が発生することがあります。犬や猫の眼窩腫瘍は、ほぼ悪性です。眼球が突出して、眼球が後方に移動しにくくなったり、眼瞼が大きく開いて第三眼瞼が突出します。結膜の浮腫もみられます。骨肉腫、線維肉腫、眼窩髄膜腫、腺癌、悪性黒色腫、肥満細胞腫の発生が知られています。
眼瞼腫瘍は、脂質腺の腺腫です。犬に多くみられます。結膜や第三眼瞼の腫瘍はまれです。眼球壁には、輪部黒色腫がみられます。眼内腫瘍には、黒色腫が最も多くて、毛様体上皮腫や腺癌が犬で、猫では転移性の肉腫が発生します。
耳の疾患
外耳道は、耳道の鼓膜までの部分で、垂直耳道と水平耳道があります。外耳道の疾患が鼓膜や中耳に波及すると、聴覚が失われてしまいます。中耳は、鼓膜、鼓室、耳管、耳小骨からなります。外側が鼓膜を隔てて外耳道と接してて、内側は耳管で咽頭と内耳につながっています。内耳には3個の耳小骨が連なっていて、鼓膜の振動を伝達します。内耳は耳の最深部で、側頭骨の岩様部の中にあります。音の受容を司る蝸牛殻と、平衡感覚を司る三半規管、前庭からなります。
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- 耳血腫
- 外耳炎
- 中耳炎
- 内耳炎
- 耳道腫瘍